国別の食習慣

中国の旗

中国

食文化

中国人にとって最大のおもてなしといえば、おいしい食事をたっぷりと提供すること。食べきれないほどの料理を用意してもてなすため、 少し残すのがホストに対するマナーであるという伝統がありましたが、最近はこの意識も少し薄れつつあるようです。とはいえ、 日本の料理に対しては量も品数も少ないと感じる中国人が多いようです。日本の一般的な量の1.5 倍が中国人の腹八分目と考えておくとよいでしょう。

接客ポイント

可能であれば、料理の分量を日本人よりも多目に提供すると満足してもらえるでしょう。バイキング形式、お代わりができるご飯も喜ばれます。 ご飯や味噌汁、パンなど、もし無料でお代わりできるメニューがあれば、食事前に説明してあげるとよいでしょう。

韓国の旗

韓国

食文化

山盛りのご飯、お膳いっぱいに載せた料理を提供するのが、韓国人のおもてなし。外食でも、おかずは何回でも無料でおかわりできるのがふつうです。 ご飯、汁物、漬け物が基本メニューで、特に多彩な汁物が発達しているせいか汁物を食べないと食事をした気がしない人が多いそうです。 ご飯と汁物は、スプーンを使って食べます。旅先では食事をたくさん食べて楽しむ傾向があるようです。

接客ポイント

器を持って食べる習慣がないため、汁物にはスプーンを添えて出すと喜ばれます。緑茶は食後、食事中は麦茶やトウモロコシ茶を飲むのがふつうなので、 緑茶しか提供できない場合は確認を取り食後に出しましょう。ブロードバンド普及率はアジア1位、インターネットでの人気が拡散する傾向が強いため、 ハングル併記のサイトを用意するとよいでしょう。

アメリカの旗

アメリカ

食文化

多民族国家であるゆえに、移民たちが祖国から持って来たさまざまな料理をもとにアメリカの料理が作られました。またダイエットの意識も高く、自然食が人気で、 ベジタリアンも多く存在します。都市部を中心にベジタリアンが多く存在するため、多数のベジタリアンレストランがあり、 一般のレストランでもベジタリアン向けメニューを置いている店舗も多いようです。日本食は健康食だと思われているため、人気があります。

接客ポイント

米国国内では公共の場での喫煙が禁止されています。分煙や全面禁煙を実施していない店舗では、案内する席に注意しましょう。 ベジタリアンのほか、ユダヤ教徒、ヒンドゥー教徒が存在するため、食べられない食材についてオーダー時に必ず確認する必要があります。

イギリスの旗

イギリス

食文化

紅茶の国で、1日に約7回紅茶を飲み、昼食と夕食の間にはアフタヌーンティーをゆっくりと楽しみます。さまざまな民族が暮らしているため、 他国の料理に対しての抵抗はあまりありません。たくさんのエスニック料理店があり、日本料理も受け入れられています。ただし、動物を愛する人が多いお国柄のため、 馬肉や鯨肉は敬遠したり、活き造り、踊り食いを苦手とする人が多いのも特徴です。パブは数百年の歴史を持ち、仕事帰りにパブでビールを楽しむ習慣があります。

接客ポイント

異国の料理を積極的に楽しみたい国民性ですので、料理の中に"日本的な要素"を取り入れると喜ばれます。ベジタリアンが増えているので、 食べられない食材やアレルギーについて、オーダーのときに必ず確認するとよいでしょう。

フランスの旗

フランス

食文化

美食の国フランスでは、食事は家族や友人と一緒に楽しむ大切な時間。そのため、食事の時間はたっぷりと取ります。フランス料理は、アントレ、メイン(肉・魚・温野菜)、 デザート、コーヒーで構成されるため、デザートを食べないと食事が終わった感じがしないという傾向も。アルコールに関しては、 水を飲む人が増えたとはいえまだまだワインの消費量が多い国ですが、日本のビールはフランスの日本料理店でも飲めるため、好むフランス人も多いようです。

接客ポイント

フランスではパンはおかわり自由で、追加料金はかかりません。追加料金を取る場合には事前にシステムの説明をしたほうが無難です。 逆に、緑茶はフランスでは有料で出すところが多いので、無料サービスであることを説明してあげると喜ばれるでしょう。

ドイツの旗

ドイツ

食文化

じゃがいもとソーセージのイメージが強いドイツ料理ですが、実際の主食は黒パンで、パンの消費量はヨーロッパで1位。 その種類も500種を超えると言われます。大人も子どもも、男女問わずケーキが大好きで、15時頃のおやつの時間には友人を招待しケーキを楽しむことも多いようです。 紅茶はほとんど飲まず、朝食やおやつのときに飲まれるのはもっぱらコーヒー。アルコールは、ビールの印象が強いですが、女性はビールもワインも好みます。

接客ポイント

ドイツ人にとってパンは食事の中で重要なポイント。可能であれば、数種類用意してもてなすと喜ばれるでしょう。また、エコロジー先進国でもあり、 2008年のオーガニック食品の売り上げは58億ユーロにも上ったと言います。メニューの中でオーガニックな原料を使用したものがあればアピールすると喜ばれるでしょう。